技術革新 2021 3 28
「サラリーマンは、気楽な商売か」
昔、そういう歌がありました。
その時代は、技術革新はなく、
大企業は、ずっと大企業、
中小企業は、ずっと中小企業でした。
しかし、今や下剋上の時代です。
予想もしなかった技術革新によって、
小さな企業が巨大企業になることがあります。
昔は、仕事が終わって自宅に帰ると、
テレビのスイッチをつけて、ナイターを見る。
日曜日は、居間で、ごろ寝というのが定番でした。
しかし、今や、そんなことをやっていると、
「浦島太郎」になってしまいます。
もちろん、時代の変化に気づいて、
平日の夜は、技術革新の情報収集、
土日は、勉強という人も増えてきました。
PCと車 2020 1 19
昔話をしましょう。
1980年代の後半において、
NEC(日本電気)は、コンピューター業界において、
日本どころか、世界においても存在感がありました。
パソコン業界においては、王者と言えたでしょう。
当時のパソコンといえば、NECのPC98シリーズでした。
PC98シリーズの市場シェアは、9割を超えていたと思います。
そのため、ソフトウェア業者は、
PC98仕様でソフトウェアを開発していたのです。
しかし、風向きが変わるのは、
「Windows」というOSの登場です。
Windowsが動けば、
パソコンというハードウェアは、
どこのメーカーでもよいということになったのです。
ソフトウェアは、Windows上で動くからです。
こうなると、中小のメーカーでも、
パソコンというハードウェア市場に参入できて、
実際に、中小業者が大手企業になった事例があります。
Windowsという共通の土台を作った結果、
パソコン業界は、劇的な変化がありました。
そもそも、パソコンという規格を考えた「IBM」が、
パソコン業界から撤退するという衝撃的なニュースもありました。
Windowsという共通の土台がなかった時代は、
ソフトウェアは、ハードウェアのオマケという存在だったのです。
つまり、ハードウェアメーカーが主役、ソフトウェア業者は脇役だったのです。
今や、その立場は逆転して、ハードウェアメーカーは従属的な存在になりました。
さて、自動車業界も、その可能性があります。
自動運転ソフトウェアが、「Windows」のような存在になれば、
自動車メーカーは、従属的な存在になります。
つまり、自動車業界における「マイクロソフト」が出現するでしょう。